「前立腺肥大について心配、、、」
という方は以下のチェックリストをご活用ください。
☑尿をした後にまだ残っている感じがする
☑尿をして2時間以内にトイレをしたくなる
☑尿をしている間に何度かとぎれる
☑尿を我慢するのが難しい
☑尿の勢いが弱い
☑尿をするのにお腹に力を入れることがある
☑夜トイレに起きることがある
上記症状がいくつか当てはまる方は前立腺肥大症の可能性があります
前立腺とは・・・
・男性だけにある臓器
・膀胱の下にあり尿道を取り巻くように存在
・精液をつくる役割を果たす
・加齢とともに大きくなる
成人の正常前立腺は大きさはクルミ大、重さは20g前後です。
前立腺肥大とは
前立腺が大きくなる、あるいは前立腺の筋肉が過剰に縮こまって尿道が圧迫されることで、尿の通りが悪くなるため、 「おしっこの出が悪い」 「トイレに行く回数が増える」といった症状が現れます。
前立腺肥大症の検査
・尿検査:感染症がないかを調べます
・超音波検査:膀胱に残っている尿の量や前立腺の大きさを調べます
・血液検査:前立腺癌がないかを調べます
・尿流量測定:尿の勢いを調べます
・直腸診:前立腺肥大の程度や前立腺癌を触診で調べます
前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症の治療はおおきくわけると「薬物療法」と「手術療法」があります。
薬物療法
・α1遮断薬(シロドシン、タムスロシン、ナフトピジル)
前立腺や尿道の過緊張状態を緩和して、尿の出をスムーズにするお薬です。尿の出をスムーズにすることで、膀胱が過敏になっている状態(頻尿)を和らげることもあります。
・PDE5阻害薬(タダラフィル)
前立腺や尿道にある血管を広げて、血流量を増やし、尿の出をよくするお薬です
・5α還元酵素阻害薬(デュタステリド)
前立腺を小さくして尿の出をよくするお薬です
手術療法
薬物療法で効果が出ない場合や症状が重い場合には手術を行うことがあります
・経尿道的前立腺切除術(TURP)
電気メスを用いて前立腺を切除する
・ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)
レーザーを用いて前立腺をくり抜く
・光選択的レーザー前立腺蒸散術(PVP)
高出力のレーザーを照射して、前立腺を蒸散させる
日常生活で気をつけることは?
・適度な運動をしましょう
・アルコールやコーヒーはほどほどに
・刺激の強い食べ物は避けましょう
・長時間座った姿勢は避けましょう
・下半身は冷やさないようにしましょう
前立腺肥大症でよくある質問
前立腺肥大症があると必ず治療が必要ですか?
前立腺の大きさと尿のでにくさには必ずしも関連性がなく、すべての人に治療が必要というわけではありません。肥大した前立腺が尿道を圧迫して尿の勢いが悪くなったり、膀胱を圧迫して尿の回数が多くなる時は治療が必要ですが、排尿状態に問題がない時は治療は不要のことも多いです。
前立腺肥大から前立腺癌になることはありますか?
前立腺肥大と前立腺癌は全く別の病気ですので、前立腺肥大が進行して前立腺癌になることはありません。ただし、前立腺肥大と前立腺癌が合併することはありますので注意が必要です。前立腺癌が心配な時は腫瘍マーカー(PSA値)の測定や画像検査、直腸診検査を病院で受けましょう。
前立腺肥大症のお薬は併用しても大丈夫ですか?
前立腺肥大症のお薬は主に3種類(α1遮断薬、PDE5阻害薬、5α還元酵素阻害薬)あります。これらのお薬は作用機序がそれぞれ違いますので併用は可能です。1剤の内服で効果不十分な時は3種類を併用することもあります。
前立腺肥大が進行するとどうなりますか?
前立腺の肥大が悪化すると飲酒や風邪薬の内服などを契機として、突然尿が出なくなってしまうことがあります。いわゆる「尿閉」という状態です。その際はお腹が苦しくなってきますので病院で尿道カテーテルを用いて尿を体の外に無理矢理だしてあげる必要があります。尿閉状態を長期にわたり放置すると腎臓に負担がかかり、「腎不全」や「感染症」を発症する危険があります。
前立腺肥大のお薬を内服していますが、尿の勢いがよくありません
前立腺肥大の薬を1剤しか内服していないのであれば、薬を併用(2剤、3剤)するのもよいでしょう。薬での治療が難しいと判断した時は手術を検討してみてください。
大阪市住吉区や住之江区で泌尿器科をお探しの方は「きしもとクリニック泌尿器科」まで受診してください。
前立腺肥大症の検査・治療をおこなっております。